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お知らせ

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バッハは敷居が高いのかな?

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私が子供の頃、友達でバッハを弾いていない人がいました。初見も早くて器用そうだったのに不思議でした。左手は伴奏形しか弾けなかったのです。(このバッハは、J.Sバッハの事です。バッハは音楽一家なので、実は有名なバッハという名前の作曲家が何人もいるのです。)

 

 

ザックリ説明しますと、西欧音楽は教会音楽のコーラスが元になっているので、多声部でした、それから、バッハはピアノができる前の時代の作曲家です。鍵盤楽器はありましたが、ピアノとは違う音が鳴りました。だから片手でメロディ、片手で伴奏を弾いても、美しくなかったのです。ちょうどピアノの祖先である「ピアノフォルテ」の試作品ができた頃に生きていたので、あと20年遅く生まれていたら作風が随分違ったと思われます。

 

バッハは入門者に右手と左手でデュエットしている様な簡素な曲を書きました。それがバッハのインベンションなのです。簡素な割に難しいです。

 

私は多分小学校の高学年前にインベンションを弾いていました。バッハは好きでした。その当時はあまり苦労して弾いた覚えがありせん。

 

私が習っていた先生は、国立音楽大学のピアノ科卒だったので、子供にハノン、エチュード( チェルニー)、古典、バロック(バッハ)をセットで与えるが当然だったんでしょう。ついていけなかった子は淘汰されたようです。その当時は、ちゃんと学校を出ていない先生も大手教室で教えていたので、母の先生選びはとても大切だったのだと思います。

 

ところで近頃は、ピアノの先生の質は総じて高くなっていますので、選ぶ基準は「ご家庭との相性」「習うのに都合が良い条件を満たしている」「先生の得意分野に興味があるか」でしょうね。

 

和声感をつけようと思ったら、左手でアルベルティバスと言う和音の分散形を弾いて、メロディとハーモニーの相関関係や和音進行をしっかり身につけるのは良いことです。非難轟々のバイエル…下巻についてはとても良い教材です。素敵な曲も沢山有ります。ただバロック的な要素から近現代、ジャズの要素まで網羅しているわけではないので、バイエルだけでは「右手メロディ、左手伴奏」に慣れ過ぎてしまうことになります。

 

私自身は、まずバイエル上巻でピアノデビューして、長々とバイエル下巻を、子供のハノン、メトードローズからピアノの練習ABC、チェルニー30番〜50番、ソナチネアルバムからソナタアルバム〜ハイドンのソナタ、バッハのインベンションからシンフォニア…しか覚えていないので、「導入」や「初級」の教本にポリフォニー的な要素を意識して入れてもらった感がないのです。が、バッハに上手く繋げてもらえた様です。バイエルだけでなくメトードローズも弾いていたのが良かったのかもしれませんね。

 

で、どうしたらバッハに繋げられるのか、興味を持ってもらえるか?

 

大人になって来た生徒さんで、バッハをよく弾いている人がいます。インベンションもシンフォニアも半分以上は弾きました。片手で二声弾くのも慣れたものです。この方は、私の楽譜をコピーしたりピースを買わないで、曲集になっている楽譜をちゃんと買われるので、続けて他の曲も弾きたくなるみたいです。残念ながら、毎週のようにバッハを持ってこられる方は少数派です。

 

勧めてもなかなか弾いてもらえません。最近は、ちょっとかじって「無理」と言われるか、黙ってフェードアウトされました。同じバロック時代のスカルラッティのソナタはOKなのに、バッハのインベンションやフランス組曲(抜粋なのに)はNGなのはどうしてなのかなぁ・・・

 

昨日一昨日と、思い出したようにパルティータを弾いてみて、改めてバッハを弾くのは楽しいなぁ(本番前だと胃が痛くなりますが)と思いました。プレインベンション、子供のバッハ、いっぱい楽譜が出版されているので、現在研究中です。

 

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見慣れた黄色い電車でも桜の威力で幻想的に見えますね。(笑)

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