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お知らせ

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リトミックについて

西武線、[中野区 鷺ノ宮駅]、[杉並区 下井草駅] 近のMYMUSICピアノ教室です!

中央線沿い「阿佐ヶ谷教室」もご贔屓に!
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リトミックという音楽メソッドが広く知られるようになって数十年経過し、すっかり幼児教育や保育の現場に浸透してきたと思います。
 

 

日本国内では、0歳児から可能で平たく言えば『情操教育』、『音感教育』、『運動機能訓練』三位一体の一貫した指導システムとして、開発された教育法と謳われていることが多いのようです。
 

 

リトミックの創始者ダルクローズは、自身が教鞭をとったジュネーブ音楽院の音大生達の「音痴」を嘆いてリトミックを考案したわけなので、そのメソッドを幼児の音感教育みたいなものに使うとは、物凄い曲解をしているみたいですけど、良く言えばリトミックは幅広い専門分野に対応できる、柔軟性のあるメソッドと言えます。
 

 


 

 

リトミックとは、「音を聞き、それを感じ、理解し、音を組み合わせて音楽を作ることの楽しさを身体表現をすることによって視覚化し、動くことによって身体全体で味わわせ、その喜びの中で、音を出し、奏で、そこから旋律を作っていくことへの興味と音感を育くむ…」なので、それをちゃんとやろうとすると、音楽専門家と舞踏家のコラボが必要となり、0歳児は出る幕がありません。
 

 

実際、このような思想を舞踏の世界で実験的に取り入れて、舞台にかけられることがあります。プロの作る舞台はそれはそれは見応えがあります。不恰好で不細工な音楽家を舞台に上げるのは失礼極まりなく、洗練され研ぎ澄まされた肉体を持つであろう舞踏家が表現者となるわけで、演出家にリトミックの素養があればそれで良し…となるはずです。
 

 

そう考えると、リトミックとは音楽の分野かどうかも怪しくなります。そういえば最初に輸入してきたのは歌舞伎の人ですし…
 

 

リトミックの姿形は、人々が必要な分野だったり興味の在り方に対応し、どんどん進化と変形を遂げられる「シンゴジラ的なメソッド」のようです。
 

 

ですから、ママと赤ちゃんや幼児期のお子さんが楽しむために、リトミックの一部分を拡大して、本来は無かった内容もてんこ盛りにして、リトミック教室として世間に出店している現状も「あり」ということになります。
 

 


 

 

私の在学中、大学内のリトミック専攻の先生方は、反論する学生を地獄に落とすために「それはリトミック的でない」なんて言葉を使っていましたが、先生方はリトミック論争することはありませんでした。血を血で洗うような論争になるのが目に見えているからです。
 

 

「幼児教育専門」の先生とジュネーブ生粋の「身体表現有りき」の先生、ダルクローズと同じ「作曲家」の先生(一番平和)が、なんの打ち合わせもなく、学生を指導していたので、なかなか学び辛い環境でしたが、このような争点がわかってくると、先生方の人間模様と派閥争いを楽しむ余裕もできました。
 

 

リトミックは「芸術」か単なる「教育法」か、で揉めている学内では、何かに特化したリトミックを学ぶには至らず、卒業した面々は色々な分野に散っていきました。小中の教諭、特別支援学校の教諭、大手リトミック教室、一般企業、音楽療法師、作曲家、演出家、声楽家、キーボードプレイヤー、等々
 

 

自分が体験したリトミック、なんの効用があるのかサッパリわかりませんでしたが、それこそがリトミックの本質なのかもしれません。幅広い分野を網羅しているため、何かにヒットしてその能力が開花する可能性があるかもしれないからです。
 

 


 

 

0歳児からのリトミックの場合でも、音感はダメでもリズムに乗って馬鹿踊りができる(舞踏的な)、とか即時反応に慣れて活発そうな子になった、とか。…少し辛口な言い方かもしれませんが、長年の修練の上に鋭敏に研ぎ澄まされた芸術家や10代前半で大人と同じ価値観で物事を観れる早熟なアーティストからすれば、リトミックとはその程度のものなのかもしれません。神からのギフトがある人は、リトミックを経験する必要なく次のステップに上がってしまうからです。
 

 

ですが、私を含め人口の大部分を占めるであろう「凡人」にとって、リトミックはギフトになる可能性があります。リトミックをただ漠然と経験するのではなく、「何のためにリトミックを経験するのか」はっきりした目標を持つだけで、リトミックはその人にとって特別なメソッドになるからです。
 

 

例えば・・・
 

 

音に対して即時反応する訓練によって「集中力が高くなる」、音楽や効果音を身体表現することにより「思考を行動化できるようになる」、ポリリズム(複数のリズム)をクラップ(手)とステップ(足)で表現することによって「体を上手に操れるようになる」、集団での学びで「社会性や協調性が身につく」等々。
 

 

懸念はあります。一般的な幼児期のリトミック教室では自己発信する機会が少ないのです。音楽に合わせて「歩く止まる走る」をしたり、音楽を聴いて「踊りや手遊び」したり、音を聞いて「他にかの動物の真似をしたりする」ことは、先生なり誰かの与えた刺激によって反応することばかりで、主体的に情報を発信する立場には慣れないからです。
 

 

本来のリトミックは「即興演奏」「リズム運動」「ソルフェージュ」の3本柱でリトミックは成り立っています。即興演奏をすると、被経験者が情報を自己発信することになるのですが、即興演奏を謳っているリトミック教室はほぼ皆無です。「ピアノを聴いて、ぞうさんになってください。」、の後でいいから「ぞうさんの音楽を一人ずつピアノで弾いてみて、それをみんなで動いてみましょう!」とレッスンが続くとリトミック的には完璧だと思います。
 

 


 

 

MYMUSICの阿佐ヶ谷教室では少人数のグループレッスンもしています。ちょっと広めの空間を生かしてリトミックも行っていて、おかげで教室内では生徒さんの数だけの「ぞうさん」「宇宙人」「海洋生物」等など・・・が生まれてきました。ご興味のある方はぜひ阿佐ヶ谷教室にお越しください。(個人でも白鷺教室でも、リトミックをレッスンにとり入れることは可能です。)

 

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