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お知らせ

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緩ませるに関連して

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楽器演奏をする学生は、学校の体育の時間以外は身体を動かす機会に恵まれないケースが多いのですが、多くの時間を割いて無闇矢鱈とスポーツに興ずるのではなく、効率的に動きの種類と動かし方をまなぶ機会があれば、一生参考になると思います。どう身体を使うと、生命が宿った様に見えるのか、またはメカニックな動きになるのか、外から力が関わって動かされた、のか自分の意思で動いている様に見えるのか。などはボディテクニックの前任のS先生が体系的に学生さんにお伝えしていました。 

ここからは、国立音楽大学のリトミックについての話が中心になりますので、興味のない人は飛ばしてください。
 

(国立音楽大学ではリトミックで身体表現に出会う人もいるのかもしれません。が、指導陣はシンパ的な学生やリピーターの卒業生に声が大きいだけで、学内外の演奏科の先生方からは、存在感がなく黙殺される存在でした。存在が知られていないこともありますが、演奏にプロとして携わる人にはリトミックが演奏を向上させるということに対して説得力がないのです。
 

今はコース制になり大分変わってきました。が、リトミックが専門の先生方は、熱心なリトミック科内の学生とリトミックに興味があるがリトミックを知らない学生の時だけは威勢が良かったのですが、リトミックに興味が薄い術科の先生や事務方へのアプローチがなく、または学内行事に非協力的でした。なので一時期は多くの学生で賑わった「国立音楽大学 リトミック専修、(旧 教育音楽科二類)」はどんどん規模を縮小せざる終えませんでした。
 

私のゼミの先生だった方は、今でも短期の講習会などで「昔はこのリズムのステップはこんな風だったけど、今の流行は違います。」とか枝葉のような内輪ごとを得意げに話しておられたそうですが、短期間の講習ならなら大きく中心に通っている道筋を示して、受講後も受講生が自己のケアができるよう勇気を与えるような授業をするべきだと思います。やはり私が学生だった時も、卒業後にリトミック教育者として独り立ちできるような授業はおこなわれていませんでした。)
 

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・・・・といろいろあって、長く国立音楽大学のリトミック部会に携わった私ですが、自論は「リズム運動のことは舞踏家に聞け、ソルフェージュのことは作曲家に聞け、即興を含めた演奏のことはその道のプロに聞け」になりました。
 

太極拳の先生と同じようなこと、運動の記憶は刷り込んで刷り込んでも忘れるというのは同じくボディテクニックのA先生の口癖の様な気がします。そして奇跡の一回が起きたということは、二回目も起こる可能性もあるから大進歩だともおっしゃられていました。A先生は中国の芸術や舞踊にも明るく、クラシックバレエのレッスンをしながらも常に緩める方向に身体を向かわせるという、大変高度な授業をされていました。中国にも何回も渡航されていて、バレエ以外の中国舞踏や太極拳にも精通されていたのか、太極拳の先生とA先生は、教え方に共通点がありそうな気がしてきました。
 

A先生S先生は音楽に精通されていて、プリンシパルまでなられたバレエダンサーで、現在は後進の指導に芸術監督、振り付け、と多方面にご活躍です。こういう先生に出会えたことは本当に幸運ですし、縁あって授業をされて受けられた学生さんは、生涯に渡り参考にできると思います。
 

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バレエ、本当に美しい肉体を表現しますよね。

 

実際には、こういう先生には中々出会えません。しかし最近MYMUSICの子供達は、ピアノと水泳、ピアノとバレエ、などお稽古ごとを幾つか抱えて忙しくしていたり、大人の生徒さん方も、やはり合唱やヨガ、家庭で出来る簡単なストレッチや体操をされていたり、強者ですと長距離ランナーをしていらっしゃる方もいます。
 

色々なところにアンテナを張っている方が、一つの事に集中し過ぎるよりも、応用が利いて楽に楽しく勉強できるのかもしれません。ピアノでは使わない大きな筋肉運動を経験するのは、ピアノにも健康にも良いことばかりです。
 

そういえば楽器演奏は運動系の記憶が物を言いますので、どうしても繰り返し練習が多くなります。「奇跡の一回が起きたということは、大進歩」というA先生の言葉を思い出すと、ピアノの練習をしていても救われた気がします。
 

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この子はコッペリアですね。

 

勿論S先生も高みにおられますがですが、さらにA先生は受講者の傍に寄り添っておられ、受講生が楽しく笑いがないところにレッスンの意味がないとも言われていました。A先生の気さくな人柄が、クラシックバレエという厳しい芸術を進むことを、切り立った山の山頂に登るような作業に感じさせないのでしょうね。時には‘周囲が凍りつくようなダジャレ’を連発させながらも明るく笑いが絶えない授業をされていました。私はボディテクニックだけのおつきあいでしたが、先生ご自身のバレエ教室やプロのダンサー指導でも同じようなレッスンをされているのが想像できます。自分を一教育者として振り返った時、本当に及ばない領域を見せていただいたんだなぁと思いました。
 

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