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お知らせ

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ピアニストは省エネ人間?!

西武線、[中野区 鷺ノ宮駅]、[杉並区 下井草駅] 近のMYMUSICピアノ教室です!

中央線沿い「阿佐ヶ谷教室」もご贔屓に!
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年若い生徒さんがピアノを弾いていると一生懸命オーラが全身から放出されます。対して大人の生徒さんはちっとも一生懸命さは見られないけど、とても力を使って弾いているように見えます。その一生懸命さや苦労して力を使う弾き方から解放されたならば、ピアノを弾くこと自体が素晴らしく楽になり、自在に楽器を操れるのだろうなぁと、他人事でなく思うこの頃です。

 

 

 

A先生やU先生の弾いている姿は、実に楽しそうです。本人的には色々とあるのかもしれませんが、一生懸命オーラもなければ悲壮感も苦労臭も漂ってきません。普段から楽々と演奏しているのです。

 

 

 

たとえば、お二人のように、自らが継続してリサイタルやコンサートを行う人は、「怖くて怖くて崖から飛び降りるような心境」で人前でピアノを弾いていないはずです。たとえばジェットコースターだってお化け屋敷だって、お金を払って嫌な思いだけなら行かないでしょう。スリルの中に絶対ワクワクや楽しさがあるから、行ってみたくなるわけで、リサイタルも実技試験と同じ心境になるなら、わざわざ自分で開かないと思うのです。
 

 

 

一回の演奏でお集まりいただいた聴衆に感動し共感してもらうのはとても緊張することですが、それを乗り越えられるほどの、強い喜びや楽しさがあるからこそ、できるのだろうとおもいます。
 

 

 


 

 

 

では、そのためにどのくらい練習したら良いのか。
 

 

 

U先生が読んだショパンの伝記に、基礎練について自身の言葉が記されていたそうです。「練習のし過ぎはいけません」練習時間を短めにするようにと書かれた後に「基礎練は二時間以内に収めること」と書かれていたそうです。リストは「沢山練習しなさい」と言っていたそうで、三時間の基礎練を推奨していたそうです。
 

 

 

昔の上流階級の人は余程やることがなかったのでしょう。一日中練習しても暇を持て余していたようです。「し過ぎないように」が基礎練だけで二時間とは参りますが、現代のお忙しいピアニストが基礎練を二時間しているとは考えにくいし、せいぜい30分(自分の生徒の前では一時間と言ってプレッシャーをかけているかもしれませんが)ではと思います。とりあえずピアノを思い通りに弾くためには、まずはある程度の練習量が必要になると考えるのが普通でしょう。
 

 

 

さて、この様に大事な人生の時間の一部をピアノの練習に捧げ、ピアノ中心の生活を一定期間続けると、人間はピアノを弾くための進化を遂げるのだそうです。…と「ピアニストの脳を科学する」(古屋晋一 著、春秋社)に書かれていました。面白い様な怖い様な。
 

 

 


 

 

 

その本によれば、ピアノの練習を開始する年齢も進化については影響して来ます。
(もともと脳は年齢により向上していく機能と鈍磨してしまう機能があります。変化しながら認知機能は60代で成熟するとの研究もあるので、年齢による見た目の変化くらい脳みそも別人の様に変化していくのかもしれませんね。)
 

 

 

脳の基盤部には白質という脳の神経細胞同士が情報をやり取りするために必要な何百本もの白いケーブルが詰まった場所があり、そのケーブルはミエリンという鞘に収まっていて20歳頃まで発達するそうです。
 

 

 

ピアノの練習を11歳までに始めた場合はミエリンの数が増えるけど、残念ながら12歳以上だと数の増加は見られなかったそうです。では11歳までに始めなかった場合は意味がないというわけでなく、鞘が沢山発達はしなくても、鞘自体が太く大きくなるそうです。(鞘が沢山発達したり太くなるということは、一度に処理できる情報量が大きくなるということです。インターネットと同じです。)
 

 

 

ですから大人になってからの練習は無駄というよりは、子供の頃に頑張った練習は報われるというふうに考えたほうがいいでしょうね。そして同じ内容の情報を処理する場合、ピアノ未経験者は脳の血流が増すのに比べピアノ経験者はあまり変わらない、つまり脳内が省エネ化しているそうです。
 

 

 


 

 

 

「ピアニストの脳を科学する」この本の冒頭十数ページでここまで話が進んでしまいました。残りの二百数十ページで書かれている内容を平たく述べれば、「ピアニストはその弛まぬ訓練の賜物として、全てのピアノに特化した運動や情報処理において省エネを可能とにしている」という事でした。
 

 

 

ピアニストが身体能力だけでなく脳の機能を向上させていると考えていると、ピアノの練習の見方も変わると思います。自分ではとても難しいと感じていたパッセージが楽譜の見方を変えただけで楽に弾けてしまったり、先生のアドバイスを聞いただけで弾ける様になるのは、認知の仕方が変わっただけで、練習の末の筋力や敏捷性のアップなどせいでの身体能力が向上したとは考えにくいからです。
 

 

 

ピアノを弾いていたら頭が良くなったと考えたほうがいいのか、それとも頭のいい人がピアノに向いているのかはわかりませんが、東京大学ピアノの会が名だたる名門サークルだったり、ピアノ・コンクールのアマチュア部門(アマコン)上位入賞者には、高度な専門分野(医師・研究者・弁護士・経営者など)の本職で活躍している方が多いことは、呆け防止や脳トレ目的でピアノを弾くことも、あながち的はずれではないということかもしれません。
 

 

 

とりあえず私は今、これを書きあげてから、20分くらいは基礎練をしようと思っています。
 

 

 

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