国音の芸祭に行ってきました、リトミックについて
快晴で若干の紅葉も見られるキャンパスを訪ね、出身学部のリトミックコースとリトミックサークル主催の「リトミックの集い2015 BodyPhilharmonic」をリトミック専修の卒業生に誘われて観てきました。BodyPhilharmonicは造語なのでしょうか?プラスティックアニメアニメ(プラスティックアニメとは、リトミックの中の一つのアプローチで、プラスティックアニメは曲を分析し、まるでその音楽が身体から流れているかの様に表現することにより、音楽が視覚化され、観ていると音楽が立体的に感じることができ、パフォーマー自身が音楽をより深く感じることができます。)のようです。プラスティックアニメは、一見すると舞踏のようですが、音楽家や音楽教育者が振り付けをし舞台に上がると、当たり前ですが身体表現が未熟で素人芸を出ないことがジレンマです。カッコの中の説明の中にあったように、人にお見せするより、パフォーマー自身の音楽理解の助けになることの方が目的なのだと思います。
今回はリトミックサークルと3年生リトミック指導者コース、4年生リトミック指導者コースの3団体が出演していました。リトミックサークルは学齢期前の幼児対象にプログラムを作ったようで、ライオンやら猫、猿などの動物に扮し童謡を題材にパフォーマンスしていました。多分1年生も参加しているのでしょう、自分たちが将来リトミックを指導するだろう幼児が楽しんで音楽に触れられる機会を作りたいという情熱が感じられる舞台でした。次の3年生達は、等身大の自分たちの今を表現しているような感じがしました。動きも洗練され照明も効果的に使って、20歳前後の精神に合ったパフォーマンスをします。今までご機嫌で鑑賞していた2〜3歳児が2人一斉に怖くて泣き出しました。私的にはこの落差が最高にたまりません。4年生の発表は、集大成を意識したようなバランスのとれたプログラムで、即興的に音を使ったり、言葉遊び、などを効果的に入れていました。少人数なのもあってそれぞれの個性も引き立っていたようです。音大生の4年間の成長の過程を見たような気がしました。
私自身は音楽を視覚表現するのが前提のプラスティックアニメについては疑問視しています。今回演目でモーツアルトの「2台のピアノのためのソナタ」使われていました。例えば楽曲の軽快さを出すためにコミカルな表現を用いたとするでしょう。でもモーツアルトの音楽に神々しさを感じて演奏している人も多いと思います。舞踏の場合だったら表現しているものが、パフォーマーの肉体であり舞踏であって、音楽を視覚化している訳ではないので、どんな斬新なものでも共感を得られればいいのだと思いますが・・・
2015.11.05│コラム