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お知らせ

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武富太郎さん、大熱演でした。

  

 

先週の金曜日、武富太郎さんの朗読会がありました。体一つであれだけの表現ができるなんて… 太郎さんは武蔵野公会堂の大きな舞台に何も置かず、 そう、椅子一つ置かずに身一つで、観客の視線を一身に受けながら立っていました…  

 

 

 

 

最初の演目、「串戯しっこなし 後編』(じょうだん)」は’風が吹くと桶屋が儲かる’風の、戯れで始めた夫婦喧嘩が、次から次にドミノ倒しのように、ご近所中に騒ぎを引き起こす…場面がドンドン転換して、登場人物も次々変わっていきます。     

 

 

 

    

 

 

 

「東海道中膝栗毛」はお馴染み弥次さん喜多さんが、旅道中に出会った人々を巻き込んで騒ぎを引き起こします。すっぽんに噛み付かれて… 滑稽本と言われるだけあって言葉のリズム感や躍動感がとても生き生きしていますが、文語体が難しいなぁ〜。最後は疲れちゃって、内容を追いかけるより耳から入ってきた音声を聴いて楽しんでるみたいになってしまいました。これを全く噛まずして全身で表現が出来るなんて、どんな鍛錬をしたのか想像できません。凄いなぁ〜太郎さん。

 

 

 

 

最後の「駆け込み訴え」。凄まじかったです。ある男が「あの人」を「旦那さま」に訴える場面が続きます。一人芝居の様です。男が心情を切々と語るその狂気が、第一声から聴衆の心に突き刺さります。

 

 

  

 

 

 

楽譜みたいな強弱記号や表情記号がついているみたい…でも、本には無いから全部太郎さんが熟読して「ここはforte、ここritenuto」って決めていったのかな?そうか!本ってバッハの原典版みたいだ。黙読していても、自分で速度記号や表情記号、強弱記号をつけて読み進んでいるのかも。

 

 

 

 

クラシック音楽は伝承音楽だから、個人の裁量もあるけど、自分勝手な表現にならないように、資料を読んだり先生に教えてもらったりして、それらしく弾くけど、太郎さんの朗読を聴きに来る人は、誰のものでも無い「太郎さんそのもの表現」を期待して聴きに来るので、逆に外付けのアドバイスや表現は入れられないかもしれないなぁ…それも大変だなぁ…とか色々と考えてしまいました。

 

 

 

 

今回の朗読会はソナタだと一楽章が一番最後にきた感じです。華やかで動きのある終楽章から始まって、作曲家が勝負をかけて書く一楽章で終わった…つまり逆から聴かされた様な気がします。太郎さんはギリギリになって、朗読順を変えたのかもしれません。そこのところは本人に聞いていないので、想像なんですが。 太郎さんの朗読会、次はいつになるのでしょう?また、活動情報で告知させていただきますね。日常を忘れ異空間に飛び込みたい人、是非太郎さんの朗読を体験に来てください。

 

 

 

 

  

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