短い時間の使い方2
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白い方のレオくんが亡くなってしまいました。私にとってはベストフレンド、片時も離れず過ごしていた彼を失ったのは辛いことです。
1月末から始まった彼の闘病生活。レオ君の介護がマックスになったタイミングで実母が倒れて入院手術と、この4月5月は怒涛の様でした。お陰様で実母は復活の兆し、順調に回復して来ています。

この期間、自分の練習ために集中出来る時間が細切れで、少しでも進歩するためには心の持ち様や練習の仕方などの工夫が必要だと感じながら、ピアノに向き合って来ました。今回はその経験を描こうかなぁと思っています。

まずは、古い馴染みのある曲でなく、今まで聴いたことがなかった知らない曲に取り組んでみました。前のコラムで書いた理由と、他新曲だと馴染んだ曲を弾くより集中力が必要なので、時間が細切れでも練習が進むかなぁと思ったからです。
私はどちらかというと読譜が遅いので、効率よく譜読みできる様に工夫もしています。両手で弾くだけでなくて、必要なテクニック感じが掴めたら楽譜にしがみつかなくても良い様な方法を考えます。
例えば、手や腕の動きがスムーズになる様にその部分に必要なテクニックのみ集中して練習します。同じ様な音形を拾ったり、簡素化したり複雑化したものをアレンジして即興的に弾いたりして動きに慣れます。跳躍やアルペジオは片手でかなり早く弾ける様に準備しておきます。(U先生仕込みです)そんな事をしているうちに、その部分は暗譜も自然と出来るし、慣れたところからプラインドタッチでも弾ける様になってきます。(私はブラインドタッチが苦手です)
かける時間は一項目。5分から10分ほどでも、目標と目的がハッキリしていれば、隙間時間を有効活用出来るのです。大切なのは、例えば「出かける5分前」でも練習を諦めない気持ちみたいです。

こんな時は選曲も大切ですよね。気分が落ちる中での練習なので鬱々しない様に、暗かったり深刻な曲調でなくてあんまり内容がない…と言ったら語弊がありますが、ただ綺麗な曲を選びました。それでリストの巡礼から選んだのですが、私は指の滑舌がいい方なので、装飾的なパッセージはそこまで苦労しないだろうと思い、超絶技巧でなくチョイ難しいテクニックが続く曲にしてみました。
「音数が多く、真っ黒くみえるような譜面よりは、ほどほどに余白がある感じ」で、自分が苦手としているテクニックやこれから初めて練習する要素が多くなくて、「過去の経験が生かせそうな曲」、「少し頑張れば譜読みが終わりそうなページ数」で選んだのが上手くいった要因ではないかと思います。


レオくんが治るかもしれないという淡い期待を持ちながらも、逝ってしまうかもしれないと思いながらも・・・いつまで続くのかわからない介護の時間を、自分の鍛錬になるべく支障がないように過ごすため実践したことを書きました。
レオくんは5月22日の未明にこの世を去ってしまいました。8歳と6ヶ月でした。
彼は最初に調子が悪くなってきた時、とても不安だったのでしょう。身体の自由が効いていた間は、私から片時も離れようとしませんでした。生徒さんが来てもレッスン室から出ようとしないで、大好きな生徒さんや安心できる生徒さんの演奏を一緒に聴いていました。ベッドで寝付くようになっても、人の大好きな彼はチョロチョロ出てきては、小さな生徒さんが入室退室するのを見に来ていました。徘徊が始まってケージに入れましたが、レッスン室のそば、皆さんの気配やケージのそばで話す声がする・・・そんな雰囲気が彼を救いになっていたと思います。

レオが亡くなって荼毘に付す前の短い時間にもお花を持って最後のお別れをしてくれた生徒さんがいらっしゃいました。生徒さんの送り向かいするために通ってこられた、それも5年ほど前の事なのに、わざわざお花を持ってきてくださった保護者の方がいらっしゃいました。皆さんに可愛がってもらえて愛されて、短い人生かもしれませんが、今頃満足しているのではないかと思います。これを書いている間も涙が止まりません。

2017.06.01│コラム
新しい出会い
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MUSICMUSICは春の入会してシーズンを迎えました。晩秋から節分までには、人が動かないので、お問い合わせも少ないですけど、春めいてくると新しいことを始めたくなったり、進学新入を機会にピアノを考えられる事が多いみたいです。それで生活のペースが出来上がっている方はさくら?の季節に入会される事が多いです。けど、実は年間通して新入会が多い季節はゴールデンウィーク前後から夏です。新生活に慣れてからおけいこ事を考えるんでしょうね。
転勤で引っ越しした人を見送り、逆に越して来られた人を迎える…が春だとしたら、初夏に体験にいらっしゃる方は色々な年齢の方でバラエティに富んでいます。年齢層も、ピアノ経験も様々です。

MYMUSICもこの二週間くらいで新しい方を2名迎えました。お一方は、女の子でピアノ経験があり、しかもコンクールなどにも参加された経験もお持ちです。しっかりしたテクニックもお持ちで、前の先生が本当に大切に育てられたのだなぁ…と音色を聴いて思いました。
私が「とてもいい曲ですね、明るくて楽しいというより、少し切ない感じがしましたけど、どの様に感じて弾かれてましたか?」と話しかけても緊張気味で少し固まってます。彼女のお話を聞きながら、仕上がった楽曲に対してご提案したり、譜読みの段階でわからなかったことをお教えしたり、最後は二人で即興で連弾しました。
もうお一方は近所の男の子、在籍中の方にも顔見知りが幾らかいそうです。スポーツが好きで活発な方ですが、ずっとピアノが習いたかったそうです。というわけでピアノは未経験。お稽古ごとが多くてお母様はちょっと懸念されてましたが、ご本人の意思は固く、「ピアノを習いたい!」。身体をよく動かしているので手もシッカリしていてます。導入の教本を見せながら、どういうことを勉強していくのかお伝えしましたが、凄く積極的で前向きな視線が印象的でした。
ほぼ同じくらいの年齢で、あとは全く対照的なお二人が、ほぼ同時にご入会されました。経験のある生徒さん、良いところを益々伸ばしていける様に困難なところを助けてあげられる様に…前の先生が大切に育てて来られたことを考えると責任重大です。ピアノが初めての生徒さん、ここで彼の音楽人生に大きな影響を与えてしまうこと必至です。やはり責任重大ですね!
新らしいメンバーを迎えたMYMUSICが、益々音楽を愛する人ピアノが大好きなひとを結ぶ場となりますよう、私も精一杯努めたいと思っています。

2017.05.15│コラム
限られた時間の使い方
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MYMUSICのマスコット、白い方のレオくんが伏せって2ヶ月半が過ぎました。徘徊に失禁…脳か神経の病らしいですが、推定診断もでない状態です。セカンドオピニオンも行って検査もしましたが、血液、レントゲン、エコー検査で異常なし。予後はどうなるのか分かりません。どんな状態でも安定してくれればせっせとお世話しますが、このまま直ぐに死んでしまうのでは…と思い心配になります。

あたりまえですが、食事の世話から体のケア投薬やら、病院にも連れて行かないといけませんので、普段の生活より心を砕かなければならないことや時間を割かなければならないことが沢山出来てしまいました。
さて、家族が五体満足で自分が元気で活動できる、それが当たり前だと思っていたら、動物を介護する生活はマイナスになってしまいます。が、よく考えて見たら家内安全で全員健康なんて家族の状態は本当に奇跡の様なことで儚いことだと思います。
実家の父親を介護の末亡くしてからここ数年、本当に自分を中心に考えて生活できた、とても幸運な時間だったと感謝をしている次第です。その時の介護の中心は実母でしたけど。
いまは猫を介護しているので、人ほどの深刻さはありませんが、ミニ介護って感じです。父親の時に失敗してしまったことが役に立ったりして、人畜共有なところがあることを発見しました。
そんな中、10日ほど前に実母が靭帯損傷で、地元の整形から大きな病院に検査入院、今月12日に腰の手術を受けることになりました。手術は成功し、一週間は予断を許さないものの、とりあえずは一安心です。
先に倒れた猫、長患いしているレオのお陰で感情が落ち込んだり、寝不足になって体力を奪われたりした中で、如何に上手く生活とのバランスを取りながらピアノに触れるか、を学んでいる最中です。落ち込むと、たとえ時間があっても練習する気にならなくなるし、逆に言い訳にして練習しなかったりしそうになります。
その環境だと、長く弾き慣れている曲を練習した方が楽そうですが、あえて全く知らなかったもなかった曲を譜読みしています。その方が気分転換になりそうです。そして、何より自分の為に時間を割くことはストレス発散になります。
とは言え…いまは母親の体が一番で、しばらくは東京名古屋を往復することになりそうです。
今までより限られた時間で如何に効率よく勉強するか、という事も大切ですね。よく考えて練習しなければならないなぁとおもっています。
少し落ち着いたら、生徒さん方にもフィードバック出来るといいですよね。
そんな事が有って、物凄くコラムの掲載が滞ってしまいました。次はちゃんとした音楽ネタで書きますね。まずは近況のご報告でした。

2017.05.12│コラム
初心者のための教則本と教材の使い方
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ピアノはたくさんの教則本があります。どれも一長一短かもしれず、どの教則本を使うかは悩むところもあります。導入からブルグミュラーレベルまでをどのように進んでいくのか、教則本によって随分と内容が違って来ます。
例えば、アルフレットやぴあのどりーむのシリーズ(1512円)は、カラーで可愛い挿絵や初歩の楽典が動物のイラストになっていたりして、幼児から小学生低学年の人の心を鷲掴みにします。内容に対してコスパが悪いような気もしますが、発色が良く厚くて良質な紙が使われ、夢のあるイラストが楽譜と同じくらいのスペースに描かれており、それによって小さい人のやる気が増すのなら、それもしょうがないかなぁと思います。


どちらも「アルフレッドピアノライブラリー」。ほぼ同じ内容ですが 「基礎コース レッスンブック 」と「導入コースレッスンブック」では、進むスピードが倍違います。学習者を楽しませようとするサービス精神がピカイチです。1404円
対して、クローバーやラーニング トゥ プレイは大人が満足して弾ける楽曲が多いです。イラストも多くなく単色なのも良いです。おかげで安価ですし。

クローバーピアノ教育ライブラリー、教育的でありながら、面白い切り口でテクニックや音楽理論が学べます。美しい楽曲や有名なクラシック曲からの借用したメロディが多用されて親しみやすい曲集です。1080円

中央のドから高低を順に覚え、指の拡大収縮、ポジションチェンジ、臨時記号まで無理なく学べますが小さい人には進度が早いです。1080円

オーソドックスなジャスのリズムを通じて、シンコペーションやタイ、スタカートを正確に弾く練習になります。アメリカンな感じの楽しい楽曲がたくさんあります。1080円
(同じように子供対象の教則本であるピアノランドは楽しい可愛い曲がいっぱいで、教える側としては魅力的ですが、ポピュラー寄りなのと、巻が進むにつれ、強烈に難易度が増すので、3巻くらいまでを抜粋して使っています。)

ピアノランドは、はっきりした色彩の挿絵と面白いアレンジの先生の伴奏付きです。オリジナル曲ばかりなので、学習者に取れば知らない曲ばかりになります。個人的には三巻の10番 コロコロコロッケが好きです。 1404円
どの教則本を主に使うかも大事ですが、同じ教則本でも全く違う角度から全く違う用途で使う事ができます。
例えばペースメソッドの「おんがくをはじめよう」を3歳児くらいの若い生徒さん向けの導入に使うこともあれば、リトミックを専門にしようと考えている人のための即興の勉強に使うこともあります。ペースの導入の教則本は、殆ど説明がないので、リトミック指導書を使うより自由に、発想したものを音に変換する事が身につくのです。

おんがくをはじめようは、ペースメソッドの研修に出ないと何が何だかわかりません。2525円
バーナムピアノ教本ですが、普通に幼児期や小学生低学年から正確なテクニックを身につける目的で使用する事ができるし、ブランクがある大人がテクニックや音価の感覚や譜読みの復習をするのにはとてもいい教材です。

バーナムは、譜読みの出来ない初心者や譜読みをしたがらない怠け者でも読譜できて弾け、知らない間に三連符や普段使っている教則本に出ていないような広い音域も弾ける優れものです。1080円

バーナム全調は、調号の理解やシャープフラットの多い曲に対するアレルギーをなくすのに適しています。調号が多くても弾きやすいのが特徴です。タイトルがついていて情景を想像しながら弾けますが、少し前時代的なのと、「競馬のうま」や 「なやましげにひこう」 などの微妙なタイトルの曲もあります。
また、バーナムを前述しましたパフォーマーに対しての即興の基礎練として(リトミック指導など)単純化された音形をどうニュアンスでどんなテンポで弾くのかで、必要とされるテクニックが違ってくることを肌で感じられると思います。
初心者といっても、3歳で通いはじめる場合と4歳か5歳の人、小学生低学年からでは、できることも興味も変わるので、同じように同じ教則本を使うのは考えにくいです。大人になると初心者と言いながらも、楽譜が読めないけど耳でコピーしてかなり弾ける、とか。他の楽器の経験者だったりすることもありますから、本当にきめ細かく教則本も教える方向も、生徒さん一人づつにきめ細かく対応しないと、満足していただけるレッスンをするためには、教材研究も大切だと思うのこの頃です。

そして、今回のコラムを書いて、カラーの挿絵代金は約400円だとわかりました。
2017.03.27│コラム
最近のMYMUSIC
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演奏する機会があるということは、テンションが上がります。新年会の帰り道に、「次、発表会に何を弾こうか、何をしようか」と言って盛り上がっている一群がいらっしゃった様です。実際、一年以上レッスンに通っている保育園児や小学生達は、新年会明けのレッスンに発表会で弾きたい曲を伝えてくれました。意外にも子供向けアニメなどてははなくて、昨年アカデミー賞などを受賞した話題作の映画の挿入歌やテーマ曲などや兄姉のレパートリーに譜づらが近いものです。今の子供達が難易度的にも精神面的にも背伸びしたものを選ぶのは面白いなぁと思います。

ところで、受験を終えて中学生になって戻って来た生徒さん達。今年も無事に合格して元気に教室に顔を出してくれました。
女子はやはりエリーゼのためにが人気、足掛け3年のプランクを乗り越えて復活後の一曲目は「エリーゼのために」と心に決めて戻って来た人もいれば、復活第一回目のレッスンに、大得意でプルグミュラーの「アラベスク」を弾きまくる人もいます。どうも3年生の発表会で弾いたプルクミュラーを弾き続けていた様子です。彼女の他のレパートリーには、「狩り」が入っていました。(⌒-⌒; )

この時期は、寂しいお別れを多々経験する時期です。足掛け5年通ってくれたT君がお引っ越しになりました。九州なのでもう会えないかもしれません。レッスン時間が前後していて発表会などのイベントでよく連弾していたHさんも寂しそうです。T君は教室に飾ってあるレッスン中に撮った自分や兄弟の写真を、記念だからと全部剥がしてバッグにしまいこんでいました。お引っ越し先でも相性が良い先生と巡り会えればと願っています。

若い人達が教室に華やいだ気分をもたらすこの季節、大人達は相変わらずな感じです。ちょっと意外なところでは、ショパンのマズルカの選曲がありました。「いつかマズルカを勉強するかもと思って全集を買ったけど、マズルカってよくわからないわー」だそうです。ワルツは自分が踊ったことがなくても、何となく感じがわかりそうだけど、ポロネーズも楽譜どおり弾いたら何とかなりそうだけど、マズルカは無理かも⁈ということらしいです。
他、人気が高い「ベートーヴェンソナタ悲愴二楽章」、「リストノクターン3番(愛の夢)」、自らに厳しくと「モーツァルトソナタ8番ニ長調」、ガッツリ頑張る気で「ベートーヴェンソナタ3番ハ長調」(難曲です)…決めた人も決めかねている人もいらっしゃるのですが、大人は新年会の後ふわふわしている人が多いです。実は私もなんですが。

発表会が終わった後の新年会の準備は皆さんさっと取り掛かるのですが、新年会が終わるとどっこらしょ!って掛け声がないと動かない感じです。(私にとっての掛け声は、会場予約のタイムリミットです。)
生徒さん達も、「発表会は決定だけど、自分達の進捗状況も考慮してもらって、6月になるか、7月初旬か、または下旬まで遅れるかな?」なんて思っているので、急いで頑張る気にはなれないんでしょうね。今年の調子だと7月末になりそうです。
こんな感じでMYMUSICも新年度の春を迎えそうです。どんな一年になるのでしょうか?楽しみです。

2017.03.16│コラム